燕の下都(読み)えんのかと

世界大百科事典(旧版)内の燕の下都の言及

【燕】より

…戦国時代に強国の一つとして再登場し,中原文化を採用し,前284年には諸国とともに斉を攻め,一時斉の大半を手に入れたが,のち斉の反撃をこうむるとともに,趙の圧迫も受け,前226年秦に都の薊を奪われ,前222年に滅ぼされた。春秋戦国時代【伊藤 道治】
[燕の下都]
 戦国時代,燕国の都城を下都といい,その遺構は河北省易県の県城南東2.5km,北易水と中易水に挟まれた地域で発見されている。下都の大きさは,東西約8km,南北約4kmで,中央を南北に走る城壁と運河によって東城と西城に分けられている。…

【都市】より

…やがて漢民族の発展とともに集落は平原に進出し郭は高くかつ巨大になってゆく。河北省易県で発掘された春秋時代の燕の下都は,東西8km,南北4kmに及ぶ長方形をなし,中央の運河を境とした東半分の内城には有力者,庶民の居住区,公共建造物,手工業区などの遺跡が存在するのに反し,西半分の外郭には遺跡はほとんどなく,戦乱などの際周囲の農村住民を収容する場所であったと考えられている。こうした外郭,内城は二重構造になっているとは限らず,両者が接続して大きな都市面積を構成しており,そうした伝統は20世紀まで部分的に継承されている。…

※「燕の下都」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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