世界大百科事典(旧版)内の玉肌散の言及
【洗粉】より
…小豆などの豆粉は発泡性の強いサポニンを多く含んでいるため,汚れをおとす力が強く単独にも使っていた。しかし近世には《女用訓蒙図彙》(1687)に緑豆,滑石,白付子,白芷,白檀,甘松,竜脳の7種を粉にして〈行水のとき身にぬりあらへば,身につやをいだし,はだへをこまやかにやはらかになし,あせぼ,にきび,さめはだに妙なり〉とあるように〈肌あらい粉玉肌散〉として商品化された。明治の中ごろからデンプン,セッケン,ホウ砂,重曹などの洋風洗粉や美白作用のあるウグイスの糞なども商品化され,洗粉は第2次大戦前までは最も需要の多い化粧料のひとつであった。…
※「玉肌散」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」