祇園御霊会(読み)ぎおんごりょうえ

世界大百科事典(旧版)内の祇園御霊会の言及

【祇園祭】より

…京都の祇園祭は山鉾の巡行を中心とした盛大な祭礼として日本三大祭の一つに数えられ,また現存する山鉾29基すべてが国の重要民俗資料に指定されている。古くは祇園御霊会(ごりようえ)といい6月に行われていたが,現在は月遅れの7月に催される。祭礼はぼほ1ヵ月に及ぶが,その間,神社側で行う行事のほか,氏子の住む町(鉾町)が独自に行うものがかなりの部分を占め,町衆を主体とするこの祭礼の特色を示している。…

【民俗芸能】より

…(3)風流芸 風流はもと雅(みや)びやかの意であったが,平安時代には趣向を凝らした庭園や調度,衣装,山車(だし)などの造形美を賞する語となり,そうした造形美を誇示した祭りや芸能を風流の名で呼ぶようになった。その代表は京都八坂神社の祇園御霊会(ぎおんごりようえ)で,夏季に発生する疫病や水害,干ばつなどの災害は,怨み(うらみ)をのんで横死した人々の亡魂のたたりだと考え,それを御霊とあがめて華麗な山車と鉦や太鼓などの強烈な囃子の行列で慰撫鎮送しようとした(御霊会)。晩春には,桜花の散るのを疫神飛散の兆しとみて,華美な扮装の子女が鼓笛を奏して紫野(京都市)の今宮神社へ道中したのも同じ民俗で(今宮祭),平安朝以後,疫神,亡魂鎮送のために風流を飾り立てた一行が囃子を奏し,はなやかな踊りを見せたりする風俗が各地で見られるようになった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」