開元・天宝時代(読み)かいげんてんぽうじだい

世界大百科事典(旧版)内の開元・天宝時代の言及

【玄宗】より

…712年(先天1)28歳で即位した玄宗は,対立する太平公主らを倒し年号を開元と改めると,姚崇,宋璟ら有能な人材を任用し,官界の粛清をはじめ内政刷新に着手した。721年(開元9),宇文融に行わせた括戸政策や土地兼併の処理,さらに地方行政制度の改革,府兵制にかわる募兵制の採用など,その積極策にはみるべきものが多く,極力外征をおさえつつ富国強兵につとめたかいあって,世に開元の治あるいは〈開元・天宝時代〉と称される華やかな時代を現出し,長安の都は繁栄の極に達した。 この盛世はしかし,新しい時代の到来という現実に対処しながらも,崩れゆく貴族社会への回帰,立て直しを志向する矛盾に満ちた政策,悪くいえば姑息な策を弄してバランスを保ったつかの間の輝きであったともいえる。…

※「開元・天宝時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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