世界大百科事典(旧版)内のḥiṣnの言及
【城】より
…城郭ではないが,前8世紀ごろのマーリブのダムなど,巨石の壁が15m以上に達し,その一部は現存しているほどである。アラビア半島中北部には城らしいものはなかったとふつういわれているが,ヒスンḥiṣn(ヒスナḥiṣna),カルアqal‘aなどということばは城砦を意味し,イスラム以前から存在したらしい。6世紀の前半,ユダヤ教を奉ずるアラブのサマウアルSamau’al b.‘Ādiyāが現在のタイマーTaimā’の付近のアブラクal‐Ablakの城に立てこもった話は《歌謡の書》19巻などに見え,サマウアル自身の詩に,〈堅固な壁の城,思うままに水の汲める井戸のある……〉の一節がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」