世界大百科事典(旧版)内のṣu‘lūkの言及
【乞食】より
…【阿部 謹也】
[イスラム社会]
コーランは信者に対して〈その財産を,近親者,孤児,貧者,旅人,物乞い,奴隷の解放のために費やす〉べきことを繰り返し説いている。そのためイスラム社会ではこじき(スールークṣu‘lūk,ハルフーシュḥarfūsh)や貧者(ファキール)に対する自発的な喜捨(サダカ)が奨励され,施しは来世のために善行を積むことになるとみなされた。モスクに集まるこじきには入口のひさしで夜を過ごすことが認められ,礼拝を済ませた信者は,これらのこじきに相応の施しをすることが慣例となった。…
※「ṣu‘lūk」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」