世界大百科事典(旧版)内のṭarḥaの言及
【ベドウィン】より
…テントの中には,女性や子どもが居る家族用の区画と,男性が客を招いたときに使用する来客用の区画とが,垂れ幕で仕切られている。 ベドウィンの衣服は,夏の暑さ,冬の寒さや乾燥した空気をしのげるように,適当なゆるみをもたせて作られており,男性がかぶるクーフィーヤkūfīyaと呼ばれる布や,女性のタルハṭarḥa(ベール)は,直射日光や砂ぼこりから身体を保護する重要な役目を果たしている。このような衣類は,生活に必要な他の道具類や食料と同様,ほとんど町の〈ベドウィン市場〉からの購入品である。…
【ベール】より
…ブルクーは目だけを残して身体を覆い,足元まで届く長い薄絹であるが,顔との間にすきまを保つために,カサバという筒状の芯を入れ,資力のある者はこれに金や銀の細工をこらしたものを使う。農村部では,モスリン地を黒く染めた布でタルハṭarḥaと呼ばれるものを今でも頭に巻いているが,身内以外の男性が入ってくると,それを下ろして顔を隠す。男に向かって〈タルハを着せてやる〉というのは,男性に対する侮べつの言葉として使われる。…
※「ṭarḥa」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」