世界大百科事典(旧版)内の《さまよえるオランダ人》の言及
【さまよえるオランダ船】より
…これらの伝説は,疫病等の発生した船が世界の港から締めだされる事情から生じたものらしい。W.R.ワーグナーの楽劇《さまよえるオランダ人》(1841),コールリジの《老水夫行》,マリヤットの《幽霊船》(1839)等の作品は,この伝説に想を得ている。【荒俣 宏】。…
【ワーグナー】より
…1840年に完成したこのオペラはフランスのグランド・オペラの様式で書かれ,マイヤーベーアやスポンティーニの影響がみられる。この上演が大成功だったので,この町に移住,宮廷歌劇場指揮者となって,41年に書きあげていた《さまよえるオランダ人Der fliegende Holländer》を自らの指揮で初演(1843)した。ハイネの小説やW.ハウフの《幽霊船の物語》に材を取ったこの作で,ワーグナーは旧来のオペラの手法から脱し,個性を十分に発揮した音楽を書いている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」