《その男ゾルバ》(読み)そのおとこぞるば

世界大百科事典(旧版)内の《その男ゾルバ》の言及

【カザンザキス】より

…これはホメロスの叙事詩の後日譚という形で,この英雄の遍歴をホメロスの3倍の分量にわたって書きつづった壮大な詩作品である。小説の分野でも傑作が多く,《その男ゾルバ》のタイトルで映画化(1965)された《アレクシス・ゾルバスの数奇な生涯》(1946)や,《再び十字架にかけられたキリスト》(1948)などは各国語に訳されている。精力的な旅行家で,35年には来日。…

【ギリシア映画】より

…主演女優はイレーネ・パパス。さらに彼はアンソニー・クインで《その男ゾルバ》(1965)を撮り,キャンディス・バーゲンで《魚が出てきた日》(1967)を撮ったが,彼の作風はしだいにギリシアの現実をはなれ,ハリウッド資本に頼ったこともあって一種の観光映画にすぎないとの評も出た。一方,マッカーシイズムでアメリカを追われたダッシンJules Dassinが,ギリシアにきてメリナ・メルクーリの主演で撮った一連の映画,《宿命》(1956),《日曜はダメよ》(1960),《死んでもいい》(1962)などがギリシア映画と呼べるか否かは微妙である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」