《クリストファー・コロンブスの書物》(読み)くりすとふぁーころんぶすのしょもつ

世界大百科事典(旧版)内の《クリストファー・コロンブスの書物》の言及

【クローデル】より

…時代をスペイン黄金時代に,舞台を全世界にとり,地上世界の征覇と統一の野望に燃える西洋文明の栄光と悲惨の劇の中で,新大陸の征服者たるドン・ロドリグと若く美しい人妻ドニャ・プルエーズとの地上では結ばれぬ恋が,いかにして救霊の契機となるかを主筋にした膨大な戯曲であり,テーマも構造も技法もクローデルの集大成にふさわしい全体演劇である。そのような全体演劇の実験は,さらに《クリストファー・コロンブスの書物》(1927。D.ミヨーがオペラなどの形で作曲)や《火刑台上のジャンヌ・ダルク》(1934。…

【全体演劇】より

…彼は初め師C.デュランから,どんな細部にも不協和音を立てない調和美の演劇を学び,それを基盤にあらゆる演劇の要素を一体化し,劇場空間を一つの詩的宇宙に変容させることに成功する。53年のP.クローデル作《クリストファー・コロンブスの書物》の上演におけるバロー演出は,クローデル劇の持つ潜在的な全体性を,映画と演劇の結びつきによって実現する記念碑的なものであった。劇の筋にはめ込まれた映画は,ちょうど1枚の貨幣の表と裏のように,相対立する二つの次元(目に見えるものと見えないもの,外と内,肉体と精神,自然と超自然など)を統合しつつ観客に呈示した。…

※「《クリストファー・コロンブスの書物》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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