《サーカス》(読み)さーかす

世界大百科事典(旧版)内の《サーカス》の言及

【チャップリン】より

… そして早くも《チャップリンの替玉》(1916)その他で単なる笑劇から風刺劇へ変わっていくその後の作品の原形を示し,18年にファースト・ナショナル社と契約して製作上の完全な自由を得てからは,〈スラプスティック〉,すなわちドタバタの笑いのパターンとは異質の新しい笑い,人間的なユーモアと風刺へ昇化した笑いの創造を目ざし,〈戦いの神の犠牲〉にささげられたあわれな兵隊をペーソスと風刺をこめて描いた《担へ銃》(1918)や,社会的風刺が加わった最後の短編《偽牧師》(1923)を作り出している。19年にメリー・ピックフォード,ダグラス・フェアバンクス,D.W.グリフィスと共同で設立したユナイテッド・アーチスツ社でつくった《巴里の女性》(1923),《黄金狂時代》(1925),《サーカス》(1928)をへて,《街の灯》(1931)に至って,冒頭に〈コメディ・ロマンス・イン・パントマイム〉というタイトルがかかげられ,ユーモアとペーソス,笑いと涙のチャップリン映画が完成する。 すでにそのころアメリカではトーキー映画時代を迎えていたが,チャップリンは最後までトーキーに反対し,映画は〈純粋に視覚的な新しい芸術形式〉であると信じ,〈映画は沈黙の芸術である〉,トーキーは〈世界最古の芸術であるパントマイムを亡ぼそうとしている〉とも語っている。…

※「《サーカス》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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