《スペイン現代小説集》(読み)すぺいんげんだいしょうせつしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《スペイン現代小説集》の言及

【ペレス・ガルドス】より

…その一つは46冊の小説からなる《国史挿話Episodios Nacionales》(1873‐1912)で,これはトラファルガー海戦から王政復古にいたる19世紀スペインの歴史を描いたものであるが,なかでも1冊目の《トラファルガル》と7冊目の《ヘローナ》が傑出している。もう一つのシリーズは《スペイン現代小説集Novelas españolas contemporáneas》と題され20冊余の小説からなるが,ここでは主としてマドリードの中・下層の庶民の生活が対象となり,スペイン社会のかかえるさまざまな問題が提示される。1886‐87年に書いた宗教的不寛容がもたらす悲劇を扱った《ドニャ・ペルフェクタDoña Perfecta》,不幸な結婚をした中流と下層の2人の女性を主人公とする《フォルトゥナータとハシンタFortunata y Jacinta》などがその代表作である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」