《ダランベールの夢》(読み)だらんべーるのゆめ

世界大百科事典(旧版)内の《ダランベールの夢》の言及

【怪物】より

…それに代わって,ビュフォンやジョフロア・サン・ティレールらは医学的見地から奇形問題と品種改良に強い関心を寄せ,新しい怪物概念をそこに見いだした。たとえばルソーは人工改良された花や家畜を怪物と呼び,ディドロは《ダランベールの夢》(1769)で,M.シェリーは《フランケンシュタイン》(1818)で,おのおの人工的に作られる生物に怪物のイメージを与えている。他方,奇形問題では二重体児を1人とするか2人とするかなど,洗礼や法律問題までが,奇形の人権にからめて討議されだし,見世物のために幼児を箱や陶器に何年も押しこめて人工的に奇形を作るといった非人道的な行為も批判の対象になった。…

【ディドロ】より

…他方,芸術の原理的諸問題に関する考察は,《百科全書》の項目〈美〉(1751),《聾啞者書簡》(1751)の抽象理論の枠組みを打ち破り,作品の理に即した展覧会評《サロン》(1759‐81)となって結実する。また,〈思弁哲学〉の時代の終焉と〈実験哲学〉――自然科学,特に生物学――の時代の到来を予告した《自然の解釈について》(1753‐54)に続き,対話体形式の三部作《ダランベールの夢》(1769)が書かれる。この作品では,〈感性〉をそなえた物質によって構成される全自然界――鉱物,植物,動物(人間も含む)――の統一が主張され,生物の発生,人間の意識,種の交配等の問題が,大胆な仮説の形で,しかもいきいきした対話のうちに論議されている。…

※「《ダランベールの夢》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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