世界大百科事典(旧版)内の《ネストルの年代記》の言及
【ロシア年代記】より
…11世紀から17世紀まで,主として修道僧によって諸公やツァーリの宮廷あるいは修道院で編まれた。現在まで伝わっている最古のロシア年代記は,12世紀初頭に成立した《過ぎし年月の物語》(《原初年代記》あるいは作者の一人の名をとって《ネストルの年代記》と呼ばれることもある)で,写字生の名からラブレンチー本,所蔵していた修道院の名からイパーチー本とそれぞれ名づけられた2種類の写本がある。これはロシアの《古事記》にあたり,スラブ民族の成立,ロシアの建国からキリスト教への改宗,異民族との戦い,諸公間の内紛など12世紀初めまでのロシア最古の時期の歴史を興味深く物語っている。…
※「《ネストルの年代記》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」