世界大百科事典(旧版)内の《ハルモニア基礎論》の言及
【ギリシア音楽】より
…後代の伝承ではピタゴラスは協和音の数比を発見したとされ,さらに前5世紀のフィロラオスや前4世紀のアルキュタスなどピタゴラス派の理論家は諸音を数比によって基礎づける理論を伝えている。これに対し前4世紀後半にアリストクセノスは《ハルモニア基礎論》を書いて感覚を重視した実践的な理論を打ち出しピタゴラス派に対抗した。その後ピタゴラス派の理論はユークリッド(エウクレイデス,前4~前3世紀)やニコマコスNikomachos(2世紀)に,アリストクセノスの理論はクレオネイデスKleoneidēs(2世紀)などに継承されていくが,2世紀のプトレマイオスは《ハルモニア論》において両派を折衷する形で独自の理論を打ち出し,それがボエティウスに伝わった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」