世界大百科事典(旧版)内の《プシュケー》の言及
【ローデ】より
…その後ドイツ各地の大学講師などを経て,1886年からハイデルベルク大学教授になった。ニーチェに触発され,晩年の著作《プシュケー》(1890‐94)で原初的な霊魂崇拝の信仰とホメロスの叙事詩の神話世界との間の隔りを検討し,古代ギリシア宗教の深層を追究したことは広く知られている。しかしそれよりもむしろ,ローデは,《スイダス》の文学史記事の伝承を検討した諸論考(1878ほか)や,後期のギリシア文学に小説(ロマンス)という形式が成立してくる事情を考察した《ギリシア小説とその前身》(1876)などにより,詳細な資料の徹底的検討と明確な叙述を心がけた古典学者として評価が定まっている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」