世界大百科事典(旧版)内の《乞食大将》の言及
【後藤基次】より
…浄瑠璃,歌舞伎では又兵衛を登場させるについて仮名を用い,《義経新高館(しんたかだち)》には片岡八郎,《南蛮鉄後藤目貫(めぬき)》とその改作《義経新含状(しんふくみじよう)》《義経腰越状》には後藤文次,また五斗兵衛の名が用いられ,さらに《近江源氏先陣館》《鎌倉三代記》《日本賢女鑑(けんじよのかがみ)》などでは和田兵衛秀盛,《八陣守護城(はちじんしゆごのほんじよう)》では児島政次の名で,知勇兼備の軍師として描かれている。明治以降,実名が解禁され,《茶臼山凱歌陣立(がいかのじんだて)》(河竹黙阿弥作,1880年新富座初演)などに又兵衛が登場,また又兵衛を主人公とした小説には,大仏次郎《乞食大将》(1945)がある。なお立川文庫系の講談本が虚構化に果たした役割も大きい。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」