《事件の核心》(読み)じけんのかくしん

世界大百科事典(旧版)内の《事件の核心》の言及

【グリーン】より

…この後《ここは戦場だ》(1934),《英国が私をつくった》(1935)のような本格的な小説や,もっとスリラー性の濃い,グリーン自身が〈娯楽物〉と名づける《スタンブール特急》(1932),《拳銃売ります》(1936),《密使》(1939),《恐怖省》(1943)などを次々と発表し,一種痛烈な文明批判を見せた。しかし彼が本格的にカトリック的主題と取り組み出したのは,すさまじい少年ギャングを描いた《ブライトン・ロック》(1938)からで,政治権力に対する信仰の超越性を示した《力と栄光》(1940),純粋な信仰のゆえにかえって破滅するカトリック信者の悲劇《事件の核心》(1948),情欲の苦悩の中から神の存在を発見する《情事の終り》(1951)などを次々と発表した。その後も旺盛な筆力を示し,50年代からは戯曲にも手を染めている。…

※「《事件の核心》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android