《原始社会》(読み)げんししゃかい

世界大百科事典(旧版)内の《原始社会》の言及

【家族】より

…このような核家族普遍説は,あたかもマードックがはじめて提唱したかのように受けとられているが,この説の源流は,20世紀初頭ごろからしばしば強調されてきた,19世紀的社会進化論とりわけ〈一線的社会進化論〉に対する批判的論説であった。その批判説の代表例としては,オーストラリアのアボリジニー社会における個別家族の存在を証明しようとしたB.マリノフスキーの初期の著書《オーストラリア原住民の家族》(1913)およびモーガンの《古代社会》を批判したR.H.ローウィの主著《原始社会》(1920)があげられよう。ローウィの家族論でとりわけ顕著な点は,単婚小家族に先行して母系氏族の形成を主張するモーガンの〈母系氏族先行説〉に対する徹底的な反論である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」