世界大百科事典(旧版)内の《古着屋》の言及
【ピエロ】より
…ドビュローのパントマイムも,初期は他愛ないドタバタであったが,28年,C.ノディエが彼のために書いた《黄金の夢Le songe d’or》の成功によって,一躍T.ゴーティエ,J.G.ジャナンなど,知識人たちの注目を集めるようになり,ピエロは文学者など知識人の愛好の対象となった。映画《天井桟敷の人々》の中ではJ.L.バローが演じたドビュローの代表作《古着屋》(1842)は,舞台で涙を流す新しいピエロ像を生み,〈悲しきピエロ〉のイメージを定着させた。そしてこのイメージはT.deバンビルやJ.ラフォルグなどの詩《月光のピエロ》を通じて,〈涙を流すピエロ〉という新しい神話を生み出していった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」