《営利企業の理論》(読み)えいりきぎょうのりろん

世界大百科事典(旧版)内の《営利企業の理論》の言及

【制度学派】より

…この3者の間にも多くの理論的および思想的な違いがあるが,おおまかにくくれば,功利主義的な快苦の心理法則にもとづく個人主義的社会観にかえて,政治的,社会的そして文化的な諸要因との深いつながりのもとに創造され進化していくものとして経済制度をとらえる観点を採用するところに,制度学派の本質がある。 とくにベブレンは,《有閑階級の理論》(1899)や《営利企業の理論》(1904)などの著作によって,ひときわ異彩を放っている。彼は,人類学,心理学,哲学および言語学などに及ぶ該博な知識を駆使して,経済行為の象徴分析あるいは精神分析とでもいうべきものをくりひろげたのである。…

【ベブレン】より

… ベブレンのいう〈制度〉とは慣習の体系のことであって,また〈慣習〉とはいろいろの象徴的な意味が社会的に共有され定型化されたもののことである。この意味での制度が歴史的に生成し,発展し,瓦解していく過程を,おもに進化論的な見地に立って叙述したのがベブレンの仕事であり,その代表的なものとして《有閑階級の理論》と《営利企業の理論》とがある。ベブレンの主張のうちで最も重要なものは本能instinctと制度institutionの二元論である。…

※「《営利企業の理論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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