世界大百科事典(旧版)内の《四元玉鑑》の言及
【算学啓蒙】より
…19世紀にはいって羅士琳が朝鮮重刊本を手に入れ,《校正算学啓蒙》3巻(1834)を刊行して広く知られるようになった。なお朱世傑には《四元玉鑑》3巻(1303)の著述がある。【藪内 清】。…
【朱世傑】より
…その背後には,当時の都市における商工業の発達という社会的条件が存在していただろう。1299年(大徳3)に《算学啓蒙》を著し,その後4年を経て《四元玉鑑》を著した。このころ中国では一種の代数学である天元術が創案されたが,《算学啓蒙》はこの天元術を説いた書物としてすぐれている。…
【中国数学】より
…元の時代になって朱世傑が書いた《算学啓蒙》はやはり天元術を紹介しているが,江戸時代の数学者にもてはやされ,和算の発達に大きな貢献をした。朱世傑はまた《四元玉鑑》(1303)を著し,四元による計算法を説いたが,この書には級数の和を求める問題が多く含まれ,また(a+b)nを展開した時の係数を表示した図がある。これは17世紀のフランス人哲学者パスカルにちなんで〈パスカルの三角形〉と呼ばれるものに一致する。…
※「《四元玉鑑》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」