《国民経済学原理》(読み)こくみんけいざいがくげんり

世界大百科事典(旧版)内の《国民経済学原理》の言及

【オーストリア学派】より

…そして費用とは失われた効用であると考える機会費用の概念が説かれ,生産要素の価値はそれから生産される消費財の効用にもとづく価値が帰属するものであると考えられた。 C.メンガーは1871年に《国民経済学原理》を刊行,翌年それによりウィーン大学の私講師となり,79年に経済学正教授に就任した。《原理》においてメンガーは,効用の意義を強調するだけでなく,完全な市場を分析の対象としたワルラスとは異なり,不完全な市場に関心をもち,したがって価格だけでなく商品の売れやすさ,つまり販売力を問題とし,販売力最大の商品として貨幣を考察した。…

【メンガー】より

…その後,総理府の新聞局に入り市場報告書を作成するうちに,価格理論への強い関心をもちはじめた。1871年に出版された《国民経済学原理》では,ほぼ同時期に限界革命の基礎を開拓したS.ジェボンズやL.ワルラスの著作よりもはるかに明解に,効用,価値,価格の関係が論じられている。メンガーの第2の主著《経済学と社会学の諸問題》(1883)は,社会科学における理論の重要性の問題をとり上げている。…

※「《国民経済学原理》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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