世界大百科事典(旧版)内の《壺葬論》の言及
【オパール】より
…〈獣だって危険が迫ったときには自分のからだの一部を切り離すのに,追放されてまでオパールを手放さなかったノニウスの強情さは驚くべきものだ〉とプリニウスは感心している。17世紀のT.ブラウンは《壺葬論》のなかで,ウォルシンガムの野で発掘された古代の骨壺から出てきた〈まだ青い色を保っているオパール〉について愛惜をこめて語っている。火葬で燃えのこった指輪の石であろう。…
【ブラウン】より
…《迷信論》(1646)は古代ギリシア・ローマ以来の西欧の迷信を無類の博学でもって列挙し,しかもそれを責めるよりはいつくしむ特異な姿勢でつらぬかれている。《壺葬論》(1658)の名文に盛られた死生観はまさしく珍とするに足り,夏目漱石が《三四郎》のなかでその一節の名訳をこころみたゆえんである。英文学史上屈指の文章家であった。…
※「《壺葬論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」