《変革期における人間と社会》(読み)へんかくきにおけるにんげんとしゃかい

世界大百科事典(旧版)内の《変革期における人間と社会》の言及

【大衆】より

…彼の思想の根底には,貴族主義,大衆蔑視の傾向があるが,19世紀に発展した資本主義経済と共和政治によって大衆の水準が飛躍的に向上し,その結果,過去数千年間支配されつづけてきた大衆が,エリート層に反逆し,時代の主役に躍り出ることを見抜いていた。社会学者マンハイムの《変革期における人間と社会》(1935)も,《大衆の反逆》とほぼ同時期に刊行された大衆論の古典である。なお大衆の特性は,エリートとの対比で決まる。…

【大衆社会】より

…かりに抵抗を志した少数者がいても,まったくばらばらの孤立状態だったから抵抗できないし,それを敢えて抵抗に踏み切ったら各個撃破されるだけだった。 社会学者マンハイムは,《変革期における人間と社会》(1935)で,そういう大衆社会状況をいちはやく診断し,その治療の方向づけをしようと試みた。なぜ大衆社会が出現したのか? マンハイムによると,ある社会は,政治の領域であれ文化の領域であれ,優れたエリート層が公衆に媒介されて大衆に影響力を及ぼしているとき,安定し,発展もする。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」