《実定私法における学問と技術》(読み)じっていしほうにおけるがくもんときじゅつ

世界大百科事典(旧版)内の《実定私法における学問と技術》の言及

【ジェニー】より

…この探求が,有名な〈自由な学問的探求libre recherche scientifique〉であり,判例や法的伝統の考慮はもちろんとして,演繹論理,直観,類推などの重要性を力説しており,スイス民法典(1907)1条にも影響を与えた。彼は,この解釈方法論を郵便による私信の制度に適用して論じた後(1911),いわば続編としての《実定私法における学問と技術》(全4巻,1914‐24)において深め,〈学問〉すなわち実定法上,歴史上,道徳上の所与(そこでは合理的所与としての自然法も特筆される)の研究と,〈技術〉すなわち法規範の具体的適用に必要な構築ないし法的推論の諸技術との両面を総合的に考察した。総じて,彼は,古典的な法・法学とそれに対する社会科学的批判とを統合し,20世紀の私法解釈論および法哲学の中心的部分を基礎づけた優れた法思想家であり,かつ篤実な教育者であった。…

※「《実定私法における学問と技術》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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