《小人物たちの書》(読み)しょうじんぶつたちのしょ

世界大百科事典(旧版)内の《小人物たちの書》の言及

【クペールス】より

…はじめ詩を書いたが,やがて散文に専念し,出世作《エリネ・フェーレ》(1889)をはじめ次々に大作を発表し,繊細な自然主義的心理描写を特徴とする国際的作家として,没年に至るまで旺盛な執筆活動を続けた。一女性の生涯をテーマとした前述の《エリネ・フェーレ》に続く《小人物たちの書》4巻(1901‐03),《老人たち》(1906)などの代表作は作者自身の宿命観を基調として,おごりと因襲で退廃した当時のハーグの上流階級を描いたもの。また歴史小説にも健筆をふるい,《光の山》3巻(1905‐06),《古代旅行》(1911),《ヘラクレス》(1913),《クセルクセス》(1919),《イスカンデル》(1920)その他ギリシア,ローマ,エジプトなどの古代に取材した多くの作品を執筆した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」