《尚書》(読み)しょうしょ

世界大百科事典(旧版)内の《尚書》の言及

【偽書】より

…偽書とはその偽なる部分が大きく,意図的な作偽によるものを指すといえよう。儒家の経典でいえば,とくに問題になるのは《尚書(書経)》であるが,《論語》《孝経》の孔安国注など注釈にも偽造されたものがある。歴史書では《竹書紀年》に今本と古本との問題があり,諸子百家の《列子》もその大部分が戦国時代の列禦寇の著でないというところからいえば偽書となろう。…

【考証学】より

…(1)古典のテキストについて綿密な考証が行われ,その真偽が鑑別されたこと。閻若璩(えんじやくきよ)の《尚書古文疏証》は,《尚書》のうち東晋におくれて出た古文についてその偽作なることを証明したものである。これは神聖なる経典を,研究の対象とし,かつこれを懐疑したものであって,一種の思想解放としての意味をもった。…

【書経】より

…五経の一つ。先秦では単に《書》といい,漢代からは《尚書》と呼ばれ,宋以後《書経》と称される。《書》は史官の記録に由来する中国最古の文献であり,早くから民族の古典として尊ばれており,儒家はそれを自己の経典としたのである。…

【焚刑】より

…火刑,火焙(ひあぶり),火罪とも。中国では《尚書》に〈焚〉の字がみえ,またローマにおけるキリスト教徒迫害の例もあるように,史実であるか否かはともかく,古代国家の規範意識を確認・強化し,見せしめによる同種犯罪の予防に効果的な刑罰として存在していたことはたしかである。とくにキリスト教においては,〈最後の審判〉後の肉体の復活が信じられていたから,遺体の原形をとどめない焚刑は,長くもっとも重い刑とされてきた。…

※「《尚書》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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