《巣鶴》(読み)そうかく

世界大百科事典(旧版)内の《巣鶴》の言及

【鶴の巣籠】より

…《鹿の遠音》とともに古くから尺八曲の代表的存在として一般人にもよく知られた曲であるが,尺八楽の流派による同名異曲が非常に多くあり,胡弓曲も同類である。また,尺八楽の琴古流・上田流の《巣鶴鈴慕(そうかくれいぼ)》,明暗対山流の《巣鶴》などのように曲名の異なるものもある。それらの間の異同の程度はさまざまで,相互の伝承または影響関係は必ずしも明らかではないが,いずれも雛鶴の誕生から親鳥の愛情,子鶴の巣立ちを経て親鳥の死にいたる一連の物語を共通の曲想としており,大なり小なり似通った音楽的特徴をもっているから,同一原曲から種々の同工異曲が生じた可能性が濃い。…

※「《巣鶴》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」