世界大百科事典(旧版)内の《性の心理学的研究》の言及
【エリス】より
…文芸批評,犯罪心理学,天才研究などの業績もあるが,1894年の《男と女》以来,性の研究に対する偏見と弾圧の強い時代に,一貫して性の科学的研究とその体系化に力を尽くした。主著は《性の心理学的研究》全6巻(1897‐1910)で,古今東西のあらゆる分野の文献を集成した,一種の性科学の百科事典というべき労作である。自体愛(オートエロティズム)やナルシシズムなどの術語をつくり,自慰の有害性を否定し,女性に対する差別,偏見を批判し,S.フロイトをいち早く評価するなど,すぐれた批判精神によって,現代にいたる性の科学的研究の基礎をつくりあげた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」