世界大百科事典(旧版)内の《明恵上人像》の言及
【鎌倉時代美術】より
…1300年(正安2)にくだるが湯木家の《春日宮曼荼羅図》(観舜作)に見る春日社の景は抒情的でさえあり,根津美術館の《那智滝図》はこの傾向の頂点にある作品といえよう。肖像画の世界でも高山寺《明恵(みようえ)上人像》は樹上坐禅像といわれるように山中の樹木の描写が大きく,それがむしろ人間明恵への親近感をいだかせる。明恵自身の描写も似絵風で,決して理想化された形式的なものではない。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」