《波》(ウルフ)(読み)なみ

世界大百科事典(旧版)内の《波》(ウルフ)の言及

【ウルフ】より

…この間,神経症の治療と自作の発表機関をつくるため,1917年手刷り印刷機を買い,夫とともに小出版社ホガース・プレスをつくり,マンスフィールド,T.S.エリオットの作品も出版した。次いで,エリザベス朝で16歳の少年,20世紀には36歳の女性という両性具備の主人公の形で,彼女の内的世界を表現した《オーランドー》(1928),男女6人の内的独白のみを連ねたきわめて象徴的な作品《波》(1931),比較的伝統的な形で中流階級の一家の18世紀から現在に至る姿を描いた《歳月》(1937),《幕間》(1941)などを完成したが,第2次大戦中の41年3月入水自殺した。 彼女はまた第1次大戦後の文学の理論的旗手として,人間の内面,その魂を直接描くことを主張し,《普通の読者》2巻(1925,32),《大佐の死床》(1950),《花コウ岩と虹》(1958)などにまとめられた文芸評論を発表しているが,男女問題についても,《私自身の部屋》(1929),《三ギニー》(1938)などの先駆的名著がある。…

※「《波》(ウルフ)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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