世界大百科事典(旧版)内の《浦島太郎》の言及
【御伽草子】より
… 御伽草子は,読むものであると同時に語るものであり,また見て楽しむものでもあった。《文正草子》や《弥兵衛鼠(やひようえねずみ)》の末尾に〈めでたいことのはじめ〉に読むがよいとか,《浦島太郎》の末尾に夫婦男女の契り深い例についてふれてあったり,《富士の人穴》の末尾に草子を聞く人また読む人の功徳を強調しているなどは,語り手や聴衆のおもかげや,御伽草子のもつ文学性以外の機能などを具体的に示す部分として注目してよい。〈トギ(伽)〉の語源の追求や,絵屋,絵草子屋の実態究明も急務とすべきである。…
※「《浦島太郎》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」