《無名翁随筆》(読み)むめいおうずいひつ

世界大百科事典(旧版)内の《無名翁随筆》の言及

【浮世絵類考】より

…1790年(寛政2)ころ大田南畝が原撰し,1800年笹屋邦教が〈始系〉を付記,さらに02年(享和2)山東京伝が〈追考〉を加え,文政年間(1818‐30)式亭三馬が増補した。以上をもとに,33年(天保4)渓斎英泉が《無名翁随筆》(別名《続浮世絵類考》),44年(弘化1)斎藤月岑が《増補浮世絵類考》,68年(明治1)竜田舎秋錦が《新増補浮世絵類考》を,それぞれ書きついでいる。しかし上記の各書はいずれも成立当時に出版されることなく,写本として伝えられたため,多くの異本が生まれた。…

【画論】より

…渡辺崋山の椿椿山宛書簡(1839‐40)や椿山の門人吉田柳蹊宛書簡(1845‐46)の内容も当時の南画家の真摯(しんし)な文人画・南宗画論学習の態度をうかがわせる。ほかに浮世絵師によるものとして,渓斎英泉の《無名翁随筆(増補浮世絵類考)》(1833)中にある〈大和絵師浮世絵之考〉は,さきの祐信の論旨を継いで,浮世絵師の立場を強く擁護し,粉本主義を批判している。大田南畝の《浮世絵類考》(1789ころ),朝岡興禎(おきさだ)の《古画備考》(1845‐50ころ),堀直格の《扶桑名画伝》(1854ころ)のような網羅的な画家伝も編集された。…

※「《無名翁随筆》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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