《無心のうた》(読み)むしんのうた

世界大百科事典(旧版)内の《無心のうた》の言及

【ブレーク】より

…彼の強い幻想は,同時代の芸術家や大衆の理解をこえることもあり,憤りと熱狂のすえ偏執病に陥ったこともあった。処女詩集《小品詩集》(1783)のあとに出した《無心のうた》(1789)と,それに《経験のうた》を加えて合本とした《無心と経験のうた》(1794)は,ブレークの特質を表す傑作である。副題にある〈人間精神の二つの対立状態〉が,小羊のような柔和な動物とキリストとが一体化した清らかで無心の子ども世界と,その世界の夢と希望をくだく非情な大人の経験世界との対比でうまく説明されている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」