《玉藻前三国伝記》(読み)たまものまえさんごくでんき

世界大百科事典(旧版)内の《玉藻前三国伝記》の言及

【玉藻前】より

…この時期の物語や絵巻にもかっこうの題材となったが,金毛九尾の妖狐譚は,むしろ江戸期に入ってから大きく成長をみせた。高井蘭山の《絵本三国妖婦伝》(1804)や式亭三馬の《玉藻前三国伝記》(1809)をはじめとする多くの小説が書かれ,人形浄瑠璃においてもとりあげられたが,こうした状況を集大成したのが近松梅枝軒,佐川藤太による人形浄瑠璃《絵本増補玉藻前曦袂(あさひのたもと)》(1806)であった。また,歌舞伎劇において,玉藻前を発展させた作品として鶴屋南北の《玉藻前御園公服(くもいのはれぎぬ)》(1821)などがある。…

※「《玉藻前三国伝記》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」