《社会構造とアノミー》(読み)しゃかいこうぞうとあのみー

世界大百科事典(旧版)内の《社会構造とアノミー》の言及

【逸脱】より

…平凡な同調行動ではなく,世人の非難の的となるような逸脱行動のなかに,研究者は各時代の特異性を科学的に評定する一種の指標を求めたのである。 1938年,R.K.マートンは,それまでプラグマティックな関心に左右され,政策的提言をもっぱらにしていたアメリカの社会病理学に対して,〈逸脱行動deviant behavior〉という用語を定着させる画期的な論文〈社会構造とアノミー〉を発表した。この論文は,フランス実証主義のよき伝統をはじめてアメリカにもたらしたという意味でも,また,種々の病理現象をはじめて科学的な概念で処理しえたという意味でも,まさしく以後の社会病理学をリードするものであった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」