《胎蔵図像》(読み)たいぞうずぞう

世界大百科事典(旧版)内の《胎蔵図像》の言及

【両界曼荼羅】より


[成立]
 7世紀中期ころから8世紀の初めにかけて,阿地瞿多訳《陀羅尼集経》や菩提流志訳《不空羂索神変真言経》,同訳《一字仏頂輪王経》などの雑密経典には,胎蔵曼荼羅や金剛界曼荼羅の祖型が散見されるほどに曼荼羅の発達がみられた。大日如来を中心とした純密の胎蔵曼荼羅の遺品としては,鎌倉時代初期の転写本ではあるが,原本が円珍請来(853‐858入唐)の《胎蔵図像》(奈良国立博物館)と《胎蔵旧図様》がある。前者は胎蔵曼荼羅としては最も古いと考えられ,善無畏所伝であるが,後者は《胎蔵図像》と現図曼荼羅の中間的位置にあり,図像的には不空系である。…

※「《胎蔵図像》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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