《註解傷寒論》(読み)ちゅうかいしょうかんろん

世界大百科事典(旧版)内の《註解傷寒論》の言及

【金元医学】より

…中国では《素問》《霊枢》(《黄帝内経》)などを中心とする理論医学と《傷寒論》《千金方》などで代表される臨床医学は,相互の交流はほとんどなく別々に発展してきたが,この時代には治療の理論づけという形で両者の融合が行われるという医学思想上の大きな飛躍があった。その直接のきっかけとなったのは《傷寒論》を《素問》の説で解釈した成無己の《註解傷寒論》であるが,宋学で代表されるような一種の合理主義の流れに従ったものといえる。この時代には四大家といわれる劉完素,張従正,李杲(りこう),朱震亨(しゆしんこう)をはじめ多くの医家がそれぞれ特徴のある学説を展開した。…

【中国医学】より

…これに対して金元医学が特筆される理由は,それまでの処方集が前代の書から適当と考えられた処方を引用し,それに若干の新しい処方を追加するという方針で編纂されたという事実が示すように,臨床医学がもっぱら経験の積み重ねであったのに対して,治療理論を確立しようとした点である。そのきっかけとなったのは成無己の《註解傷寒論》であったといわれ,《傷寒論》の内容を《素問》の理論で解釈している。その後,金・元の四大家といわれる劉完素,張従正,李杲(りこう),朱震亨(しゆしんこう)をはじめ,張元素,王好古(1210?‐1310?),羅天益(1220?‐1290?)など多くの医家が出現し,それぞれ特徴のある理論と治療法を主張した。…

※「《註解傷寒論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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