《遵生八牋》(読み)じゅんせいはっせん

世界大百科事典(旧版)内の《遵生八牋》の言及

【考槃余事】より

…中国,明の鑑識家,屠隆(とりゆう)(1542‐1605)の著とされるが,内容の大半は,高濂の《遵生八牋》により,曹昭の《格古要論》などからも多く採られていて,出版者が彼の名を偽託したものといわれている。初版は4巻であったが,のち17巻に改編され,書・帖・画より筆墨などの文房具,器服・遊具から香・茶・金魚におよぶ,文人の趣味生活に必要な事物についての要領のよい解説書である。…

【料理書】より

…中国唯一の西域,モンゴル系の食物関係書でもある。明代には食物関係書が急に多数出版されるようになり,めぼしいものに《宋氏尊生》(16世紀初期),《多能鄙事》(1550,劉基撰),《易牙遺意》(16世紀末ころ,韓奕編),《遵生八牋(じゆんせいはつせん)》(1591,高濂著)などがあり,前代のものに比し記述はより具体的である。清代では《随園食単》(1792,袁枚著)が出色で,〈料理論語〉と通称されるほどの豊かな内容をもつが,教訓的な記述が多いのも一つの特色である。…

※「《遵生八牋》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」