《青春群像》(読み)せいしゅんぐんぞう

世界大百科事典(旧版)内の《青春群像》の言及

【フェリーニ】より

…アカデミー外国語映画賞を受賞した)は〈象徴的ネオレアリズモ〉とか〈抒情的ネオレアリズモ〉とよばれるほど従来の〈ネオレアリズモ〉を変えた作品であった。その後の作品は一貫して,自伝的な《青春群像》(1953)以来の私映画的な方向に向かい,映画監督であるみずからの苦悩を映像化したともいえる《81/2》(1963)で頂点に達し,それと同時に題名に〈フェリーニの〉と付すことに示されるように,映画による個人史,告白録,省察録,回想録,情念のスペクタクルといった形で《フェリーニのローマ》(1973),《フェリーニのアマルコルド》(1974)等々をつくって,映画史上類を見ない壮大な〈個人映画〉の系譜を築いた。 〈ほら吹き〉で通り,みずからも〈誠実なうそつき〉を任ずるだけあって,その経歴は真偽入り混って明らかではないが,北イタリアのリミニに生まれ,幼児からサーカス好きで,早くから家出し,ローマ大学に在籍したものの,もっぱら風刺画や似顔絵をかいて,自堕落な生活を送り,しだいに旅回りの劇団に身を投ずるようになった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」