世界大百科事典(旧版)内のアイヌ・コロボックル論争の言及
【コロボックル】より
…当時の学会では日本の石器時代人はアイヌであるとする,P.F.vonシーボルト以来の学説が主流を構成しており,この説に立つ白井光太郎,鳥居竜蔵,小金井良精らと坪井との間で,はげしい論争が展開された。〈コロボックル論争〉あるいは〈アイヌ・コロボックル論争〉と呼ばれるこの論戦は,アイヌ説の圧倒的な優勢の中で,1913年坪井の急逝のため,最終的な結論を得ぬまま中断された。コロボックルについても,いまだに実体は明確となっていないが,日本人の起源についての研究を飛躍的に発展させ,深めたという意味で,この論争は学史上逸することのできない意義をもつ。…
※「アイヌ・コロボックル論争」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」