世界大百科事典(旧版)内のアイヌ文化の言及
【擦文文化】より
…道東のいくつかの遺跡では,擦文土器と,オホーツク式土器の融合した,いわゆるトビニタイ式土器が発見されて,北海道の土器文化の終末期の様相を考えるうえで注目されている。最近は,アイヌ文化を擦文文化までさかのぼらせる見方が定着しつつあり,アイヌ文化のなかの,ある種の漁・狩猟儀礼の祖型をオホーツク文化に求める説もある。また,日本海岸の奥尻町,小平町,天塩町などの遺跡から出土した擦文土器の杯の底面に記号様の刻文のあるものがみられるが,アイヌの父系印として伝えられているエカシ・イトクパにつながるものとして留意されている。…
※「アイヌ文化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」