ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
アウストラロピテクス・ロブストゥス
「アウストラロピテクス類」のページをご覧ください。
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…東アフリカからは,1959年にL.リーキーがジンジャントロプス・ボイジイと名づけた頭骨化石が最初であるが,まもなくリーキー自身が,その学名を,アウストラロピテクス・ボイジイに変更した。現在は全体を一つの種とみなして,アウストラロピテクス・ロブストゥスの学名で呼ぶことが多くなっている。きゃしゃな猿人のAタイプ,aタイプに対してはPタイプ,rタイプ(それぞれパラントロプス,ロブストゥスの頭文字にちなむ)の用語が使われ,また,〈がんじょうなrobust猿人〉の通称でよく知られることから,gタイプに対してもrタイプの用語が使われる。…
…しかしまもなく,リーキー自身も含めて多くの学者が,ジンジャントロプスをアウストラロピテクスと同義語と認めるようになった。現在は東アフリカで発見されている同類の化石をも含めて,アウストラロピテクス・ボイジイ,ないしはアウストラロピテクス・ロブストゥスの学名で呼ぶことが多い。【岩本 光雄】。…
…このグループは,その後の人類との間に大きな形態的差異が認められるところから,アウストラロピテクス属としてホモ属と区別されている。これは普通,アウストラロピテクス・アファレンシス,アウストラロピテクス・アフリカヌス,アウストラロピテクス・ロブストゥスの3種に分類されているが,時代的にはアファレンシスが最も古く,アフリカヌスがこれに次ぎ,ロブストゥスが最も新しい。 猿人から原人への移行,換言すればホモ属の出現をめぐって,いわゆるハビリス説と単種説とが鋭く対立している。…
…1938年,R.ブルームが,南アフリカ共和国内にあるクロムドラーイ遺跡で出土の人類化石(頭骨)を民間人より手に入れ,それをパラントロプス・ロブストゥスの学名で記載したのが始まりで,きゃしゃな猿人アウストラロピテクスに対して,がんじょうな猿人パラントロプスとして有名になってきた。現在は学名をアウストラロピテクス・ロブストゥスとし,パラントロプスの名は亜属名ないしは単に通称として使用することが多くなっている。ブルームが1949年に記載した,同じく南アフリカのスワートクランス出土のパラントロプス・クラシデンスも,同じ種とみなされる。…
※「アウストラロピテクス・ロブストゥス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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