《アップルトン屋敷を歌う》(読み)あっぷるとんやしきをうたう

世界大百科事典(旧版)内の《アップルトン屋敷を歌う》の言及

【マーベル】より

…そのとき彼は,クロムウェルと意見を異にして故郷のヨークシャーに隠棲した元議会派軍総司令官トマス・フェアファクス卿の娘の家庭教師として,アップルトン邸と呼ばれる屋敷に滞在し,その美しい庭園や周囲の自然を,深い思いをこめて歌った。《庭》《アップルトン屋敷を歌う》《子鹿の死を悲しむニンフ》など,無限の陰影を含む抒情詩は,清教主義と国教会主義,政治的参加と隠棲,自然と人工等々の対立的要素の中間で,複雑で微妙な心情的バランスを保つ手段であったといえる。また英詩史上もっとも完ぺきな機知の詩の一つに数えられる《内気な恋人》では,ダンに始まる〈形而上詩〉の知的なイメージ操作と,古典文学的な平衡感覚がみごとなバランスを保って,詩的感性の成熟の極点を示している。…

※「《アップルトン屋敷を歌う》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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