世界大百科事典(旧版)内のアビダルマ仏教の言及
【小乗仏教】より
…サンスクリットでヒーナヤーナHīnayāna(〈小さな乗物〉の意)というが,〈小乗〉とは大乗仏教からの貶称であり公平な呼称ではない。部派仏教ともアビダルマ仏教ともいわれる。小乗仏教の思想は釈迦とその直弟子たちの初期仏教と,後の大乗仏教を理解する上にも重要である。…
【部派仏教】より
…釈迦および直弟子時代の初期仏教を継承し,大乗仏教と併存・拮抗(きつこう)してインドに栄えた伝統的学派による仏教。新興の大乗仏教側からは,〈小乗仏教〉とけなされたが,正しくは〈部派仏教〉あるいは〈アビダルマ仏教〉と呼ばれるべきである。釈迦滅後100年,すなわちアショーカ王(前3世紀)のころ,仏教教団は保守的な上座部(テーラバーダ)と進歩的な大衆(だいしゆ)部(マハーサンギカ)とに分裂した。…
※「アビダルマ仏教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」