世界大百科事典(旧版)内の《アビニョンの娘たち》の言及
【キュビスム】より
… 20世紀の初頭,印象主義の諸特徴を温存しながらも自然の構造を概念的にとらえようとしたセザンヌの芸術への注目が,パリの若い画家たちの間に急速に高まった。ピカソが1907年に完成した《アビニョンの娘たち》を皮切りに,彼らは事物の細部や情緒的ニュアンスを捨てて,印象派の見失った対象の基本的形態や量感を強調する傾向を強めていった。ピカソとブラックが08年に開始した方法は,セザンヌの〈自然を球,円筒,円錐として処理する〉(エミール・ベルナールあての手紙。…
※「《アビニョンの娘たち》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」