世界大百科事典(旧版)内のアメリカ・ルネサンスの言及
【アメリカ文学】より
…W.C.ブライアントは大自然をたたえ,〈アメリカ詩の父〉となった。
[アメリカ・ルネサンス(19世紀中葉)]
19世紀初頭のアメリカには,人間が生まれながらに有する善性を強調するユニテリアニズムが興ったが,そこから出発し,神秘主義とデモクラシー発展期の思潮とを融合させたところから,超越主義者(トランセンデンタリズム)と言われるエマソンが現れた。彼は形式に堕した教会を離れ,人間と宇宙の始源的・神秘的関係をもとめ,自然は霊界の象徴であり,言葉は自然の象徴であるとした。…
【マシーセン】より
…彼は文学を,その表現形式に緻密な注意を払いながら,一方で文化や社会という広い文脈の中でとらえようと努めた。この方法は主著《アメリカ・ルネサンス》(1941)に結実し,副題が端的に示すように〈エマソンとホイットマンの時代における芸術と表現〉に関する古典的業績を創出した。その他のおもな著作には《T.S.エリオットの達成》(1935),《ヘンリー・ジェームズ――主要な局面》(1944),《ドライサー》(1951)などがあり,論文集《批評家の責任》(1952)も重要。…
※「アメリカ・ルネサンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」