世界大百科事典(旧版)内のアントニヌス・ピウスの記念柱の言及
【ローマ美術】より
…この時代にはまた,石棺彫刻が多数制作されるようになり,神話的主題が,調和のとれた古典主義と誇張した造形性を有するアジア的バロック主義によって表された。ついで,2世紀後半の代表作であるマルクス・アウレリウスの記念柱(ローマ)やアントニヌス・ピウスの記念柱(基壇部のみ)には,人物像の矮小化と主題提示の饒舌化が見られ,古典主義の均衡を失いはじめる。技法上もドリルを多用するため深い溝彫が可能となるが,そのため細部表現を用いた絵画化した彫刻となっている。…
※「アントニヌス・ピウスの記念柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」