世界大百科事典(旧版)内のいもごの言及
【イモゴライト】より
…吉永長則,青峰重範により命名(1962)された粘土鉱物で,九州の〈いもご〉と呼ばれるガラス質火山灰土壌から分離確認されたのでこの名がつけられた。化学的にはシリカとアルミナが分子比1の割合で一定の結合をした水和物(SiO2・Al2O3・2.5H2O)である。…
【火山灰土壌】より
…桜島から噴出した新しい未風化の軽石層は〈ぼら〉と呼ばれ,表土のすぐ下に出るため桜島ダイコンなどの深根性作物にとって邪魔になる。また鹿児島沖の鬼界カルデラから広範囲に噴出したガラス質火山灰の風化物は,九州南部では〈あかほや〉,熊本では〈いもご〉と呼ばれる。これらの土層が出現する地表からの深さはさまざまであるが,深い所にある土層も大規模な土地改変のために地表に露出することが増えており,その肥沃性や土質工学性がしばしば問題にされるようになってきた。…
【特殊土壌】より
…シラス(南九州に分布する斜長石英粗面岩質の火山堆積物),ボラ(南九州に分布する軽石の俗称),コラ(鹿児島県薩摩半島南端に分布するやや固結した火山砂礫(されき)層),マサ(富士山周辺の火山砂礫層),アカホヤ,オンジ,イモゴと呼ばれる火山灰層などのように,特殊な火山噴出物および花コウ岩風化土,その他とくに侵食をうけやすい土壌をいう。九州,四国,中国を中心に分布するが,とくに南九州地方に広く分布する。特殊土壌地帯は侵食に弱く,豪雨時にはきわめて大きな被害をうけやすく,また農業の生産性も低いが,これらの土壌の排除または破砕により農業の生産性は著しく向上している。…
※「いもご」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」